"数学でつまずくのはなぜか (講談社現代新書 (1925))" (小島 寛之)
まえがきには、教え方を書いている本ではないということが書いてあります。こどものつまずきを通して、数学とは何か?を学ぶ本だと。
代数、幾何、解析、どこでどういうふうにこどもはつまずくのか、そして著者がどう向き合い教えてきたかというところが書いてあります。
わからないという曖昧なつまづきではなくて、本当は理解できる素養があるのに理解できていないとか、下手をするとわかっている子よりも才能があるのにハマってしまうとか、具体的なつまずきの例がいくつか出てきます。
教え方にいたる説明も、どうしてこういう学問が発展してきたのか、この分野で教える肝はここだという点にも触れています。そこから、学ぶ意義を感じやすい教え方になったりするのでしょう。
教えながら、生徒の疑問から学び、また教えていく。教え方は書いてないといいつつ、教えへの取り組み方のすばらしさを感じました。実際に生徒がいれば、教科書通りに授業を進めるだけじゃなく、状況に応じて臨機応変に教えていけるだろうな。
数学にぼんやり感じていた魅力がつかめた気がしつつ、ただ詰め込むだけではない教育観が読めて良かったです。
余談もなるほどなーと思うことしきり。functionは中国に入って当て字で函数(ハンシュウ)となったのを、日本に入って関数にしてしまったそうです。意味も音も表してない謎の言葉ですよね。
ところで。僕自身は、高校までは数学は得意で、テストもほとんど満点でした。得意だったせいで公式を覚えるという面倒さは苦にならず、覚えたツールを自由に使って、どんどん問題を解く楽しさがありました。予選で落ちちゃいましたが、数学オリンピックも受けましたね。
ほかの学校を知りませんが、中高ともにいい先生でした。
いろんな道筋を通って答えにたどり着く、プログラミングにも似た楽しさを数学の授業で学べたと思っています(TIMTOWTDI - There is more than one way to do it.)。一度、全国模試かなにかで×になって返ってきた答案を問い合わせて○をもらったことがありました。
大学に入ってから、楽しさを感じず、格差に置いていかれましたが。
さて、話を戻して。同じ著者の本もおもしろそうなのです。
"文系のための数学教室 (講談社現代新書)" (小島 寛之)
また、著者が非常に感銘を受けたらしい遠山 啓の著書。50年以上も昔ですが、とてもおもしろそうです。


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